水戸出張 絣の鑑定

茨城県立博物館現役職員の目の前で実演

本場結城紬 佳品

水戸市にて2018.7.22.日曜日に絣の鑑定をおこなった。茨城県立博物館の方は親切で、暑い中、アイスクリームを持ってきてくださった。水戸市は茨城県を代表する名所であり所狭しと主要な研究機関や歴史の専門職に特化したプロやテクノロジーの世界、経済、観光と全てが整いつつある。水戸黄門で有名であるが徳川家ゆかりの偕楽園は梅が見頃を向ける頃、人が集まり歴史の風にあたりにくる。私は偕楽園で梅大使さんという観光大使さんが梅の咲く前に着物姿でアピールする活動をボランティアで見てきている。若い女性がオーディションをくぐり抜けてくる。茨城県立歴史館ではいきなり、見たことないような美人さんが受付をやっていてテレビで水戸に美人はいないという情報が嘘であったことに気がついた。是非とも一枚記念写真を撮りたかったが今回目的は違うため、目的の方を優先させる必要があった。

上記画像を見ていただきたい。本場結城紬の絣ものの佳品である。亀甲絣で六角形をくみ、目色(絣の色)を変化させ、変幻自在に技術が凝縮されている。雪の結晶のような形で切り抜いた図案に小洒落て絣を点で表現し、亀甲絣も絣不良が見当たらない上に保存状態も良い。

こちらも佳品に該当する。国の重要無形文化財の指定要件を全て満たしている。比較的デザインが新しいものと考えられる。花びら(花弁)に深みを持たせるためにあえて亀甲絣と格子絣を用いて優美な姿を表現している。葉も同じく、茎が格子という専門用語に当たる絣でデザインされており、光と影をうまく表現し無地の色との陰影が美しい。

こちらも本場結城紬の佳品である。ここのページで紹介している絣ものは全て国の重要無形文化財の指定要件を満たしている本場結城紬の佳品である。まず4枚も持っているということは東京でマンションと交換というような信じがたい取引が当時されていたに違いない。意匠権はおそらく産地問屋にある。そもそも北村織物は産地問屋が買取をしぶりはじめ、このままでは夢もしぼんでしまいますよ、という具合に自販に切り出しているのであって産地問屋が情けない。さて絣の解説である。亀甲絣を10個で中央に蚊絣、十字形に間を置いている。配色、布地の照り具合といい艶やかである。もっと解説したい所だが鑑定してる日曜日に茨城県立博物館の職員の方は本来、休暇なのにわざわざお越しになられており必要以上に時間は避けない。

次にこちらもタテヨコ(経緯絣)である。繊細な絣で地は茶系でありほぼわびさびの境地で華やかな絣ものを持ってくるという粋な作品だ。まず絣の賃金は20万では誰もやってくれない。寸分たがわぬ絣精度はいかにも結城の職人が手がけたものである。手毬(てまり)のように見えるツボミもまた洒落ている。一枚目が本物だとほとんど他の紬には興味がなくなる。本場結城紬の作品とは本来そういうものだ。いままでなんで着物集めてたんだろうか、というような気にさせてしまうのが本場の佳品である。

書き手 北村陵