結城紬の化学染料と草木染め
草木染めと化学染料で染めたものと違うところは、化学染料の場合は自分できめた色に染めあげようとすれば、水何リットルに、染料何グラム、何分煎じて何染めれば、きまった答えの色をきちっと出してくれる。化学染料は500gで金額10000円前後と高額で30種類ほど揃えるためにはある程度の開業資金が必要である。化学染料はおもに3種類の化学染料の粉を配合し一色の色をつくりあげるのが一般的な手法である。結城紬の化学染料の研究は化学染料の歴史をそのまま現代まで延命継続させたかのような膨大な配合データによってできた色見本帳があり、それを参考に色を再現する。現在は昔から蓄積された色見本帳から色づくりをおこなう。色見本帳は8割が現在は代用品でまかなっている。日々染料名が変化し、その進化についていくのが化学染料の現実である。 草木染めの場合は、天候の加減や微妙な自然の影響をうけて、同じ分量でも一回ごとに同じ答えがでてこない点、欠点にも長所にもなりうる。そこが草木染めが面白いととらえるかどうかが専攻者の分岐点になる。とくに一回染めただけでは思う通りの濃い色にはならないので同じ手順を何回も繰り返し、気に入った色になるまで染め重ねるというスタイルになる。どんな色に染めあげても見る人の心にすうっと入り込んでくる優しい色が自然の色、草木染めというわけである。