そだててあそぼうカイコの絵本

え もとくにこ

へん きうちまこと

この絵本シリーズには敬意をはらっている。構成、ポイント、センス、技術それらが総合されて絵本の洗練と完成度をはじめて形成し把握することができる。その内容に私がこの絵本シリーズに敬意をはらっている理由だ。限定されたなかで様々な工夫がページごとにあとで覆らない研究成果と質をそつなくうみ、大人になってからでも充分にたのしめる内容をつくりだしている。過去をあさっていいことは少ないがそこにも確かな流れとかそういうものがあったりする。カイコが繭をつくりそれを人間が加工し、絹のもつ特長をいかす…絹を通じて現代の人々がたくさんのひとと知り合う、話す、書く。繭は大きな繭をつくるカイコを選び、時代をかさねるごとに品種改良されていった。江戸時代のものと現代のものでは大きさも異なり現代のほうがはるかにでかい。メンデルの法則という親の性質がどのように子どもに伝わるかという法則が発見され急激な品種改良が進んだ。それはカイコも同じということだろう。カイコの図鑑などをみてきたが知れば知るほど、ひとつの分野を研究したり極めることって大変な作業だって思うようになった。私は伝統工芸にみをおいて13年あまり、資格はえたがまだ何かを極めたとはいえないし、何者でもないもどかしさに挟まれている。