西陣文様事典  

いとう喜一

パラパラパラっと本全体をみて私は随分と文様はあるものだと思った。文様の資料でもいまや格安で手に入り、これは染織家にとってはいい流れではないだろうか。送料を入れて300円程度であった。本は新品で1456円したもので実際にはそれ以上の大変な編集や手間を考えると頭が上がらない。割付文様で44種、自然文様で9種、植物文様で20種、秋草文様で8種、唐草文様で8種、蜀江文様で4種、鳥文様で6種、蝶文様で4種、丸(円)文様で8種、器物文様で17種の文様を図案化して紹介。これは結城紬の絣図案化もできるという貴重資料でもあるのである。たしかに自分の欲しい資料だけ集めているわけでもないが、それが想像以上の資料のときとてつもない発見をした、というかすかな自分の喜びを感じ、誰かに伝えたいという気にさせてくれるので染織資料蒐集はまだ未知数な面白みが私にはある。なぜ、あなたは正直に書いたり言ったりする動画や記事を書くのか、ときかれたことがある。なぜ正直なのかといえば自分の残酷さと限界を知っているからである。