<絣くくり KasuriKukuri>

国の重要無形文化財三要件

1つくしという道具に真綿をかけて糸とりする(手紬糸の工程)

2柄作りは絣くくり、手くびりによる防染を行う(柄つくりの工程)

3高機織りではなく、地機(いざり機)による手織り(機織りの工程)

が国の重要無形文化財の技術指定されています。

絣くくりとは 

◇かすりくくり

 手つむぎ糸の束に染色する際、模様の絣部分だけをあらかじめ糸でくくり、染料が染みこまないようにする技法。反物の主な色は絣部分より濃くなる。糸束に直接着色して模様を付ける「すり込み」技法と比べ、染色に手間がかかる

<売新聞記事より 抜粋転載>

<絣くくり(手くびり)Kasurikukuri> 柄は細かい防染の連続でできている。<重要無形文化財3要件の一つ>
国(日本)の重要無形文化財指定の工程です。絣くくり、とはあまり耳にしない言葉かもしれません。キモノの柄作りの仕事です。職業的にあまり普及しておらず先祖代々伝わる技法で作り出す防染の柄作りの仕事です。絣括り(かすりくくり)とよび、防染(絹糸に染料がしみ込まない様に細かい作業で色がしみ込まない様にする)する作業で、国の指定工程に登録されている要件(技術、技法)です。様々な模様をつくるためくくりによっては木綿糸の太さを変えて、亀甲など代表的とされる模様の再現を行ないます。これは図案があって、どこをどう括るか図案で決まっています。男性の仕事として普及していました。今は数えるくらいしか職人がおらず、職人が減っているというの現場で私は仕事をしています。市内で私の世代のあととりは職業を変え、同じ世代の括り手は私しかいません。地味な作業地道な作業で根気が必要です。その家柄と伝わった家系により、口に唾液で括る方法と指と手先だけで行なう括りがあります。それ以外の柄つくりは国(日本)の文化財指定をうけていません。茨城県工業技術センター繊維工業指導所 所長より、海外流出の可能性が低いとの指導、監修頂きました。
下記写真は国(日本)の指定工程の技術です。国の指定技術その壱
一部茨城繊維指導所所長監修一部公開2008.Ryo Kitamura 五代 北村 陵

図案にそって竹べらで墨を付け、その上をくくる。その前の工程

墨付け

<日本の誇る本場結城紬の重要無形文化財指定工程にあたる技術、工程です。習得まで10年くらいかかるといわれています。>

絣くくりの全体像と様子はこちら

2009撮影 格子など幅の広い柄の場合、木綿糸を何回もまわして幅を作ります。十の字などは基本的に2回回しです。このようにして柄はつくられます。 格子のような幅の広いくくりもビニールやゴムを使用しその上を絣くくりして仕上げます。
まわす回数が規則的ならば仕上がりも早くなります。 染色屋(紺屋)はその人(絣くくりした人)の縛りの強さにあわせてたたき染めします。

たて絣はカスラーと呼ばれる金属の枠に糸を巻き付けて下から上へと絣くくりしていきます。図案は奇数偶数で一気に墨付けしていきその上を木綿でくくっていきます。
目色(絣の色)に染め、例えば上記写真のようにうすい青色に染めた後、濃い青で染め、また絣くくりして、最後に地色に染めることで絣の色が二色になります。だいたい3色が糸の耐久性からいって限度とされています。このように絣くくりとは染色や絣くくりの技術が集結していて労働は大変なものになります。
絣の染色が終わったら、あやとあやでない方向に縛った状態から木綿をきり、染色に出した状態からほどき、仮縛りをします。 約中央の部分を残してすべてほどきますが、仮縛りはそのままとっておきます。その後、基準墨をつけます。
総柄の絣くくり 下記へ
総柄の絣くくりをした作品。 たて絣だけで2ヶ月くらいかかった/
絣に必要な糸量だけのべる 絣の色に染色する
糊つけを行う 乾燥させる
カスラーという道具に巻きつける 絣くくりする
絣 たて(絣くくりしたもの) 絣 ヨコ(絣くくりしたもの)
絣の色(目色)が黄色の場合 くくりしたもの
ヨコ絣 黄色から紺色に染色する。(濃い色へ)
たたき染め という染色をする たたきつける
くっきり絣がぬけたか確認する
地糸と同じ色にするためいっしょに染める。
白が絣 黄色が絣(ほどくと色ができる)
黄色から紺色に染めた。
タテ絣は柄合わせする。 管にヨコの絣をまく

この技法から絹糸を染色し、たたき、木綿糸の部分を専用のゴム指袋でひっぱって取り除きます。すると下記写真の様になります。<技法たたき染め、ほどき(工程)>できあがった柄はかすり(絣)と言われ、小学校などで、染めたくない部分をゴムで縛ったような染め、あの技法を専門的かつ細かくした細工を国は指定工程にしたのです。それが絣くくりです。それとは逆に直接染料を使い、金属の棒で染色する技法は直接染色法(スリコミ)といわれ、薄地に模様が入ったもの、技法をいいます。これは正式には国の指定をうけた技法や工程ではありません。そのスリコミを用いて製作された商品は国の重要無形文化財ではありません。このような、技法によって生産された商品を産地が国の重要無形文化財の証紙ラベル(これは文化庁)につけ充分な説明がないまま販売と流通が進められ、国から産地のスリコミを販売している者へ警告と処分が言い渡されました。そして、現在は国の重要無形文化財指定というラベルをはることは国から許可がおりていません。下記は絣くくりによって生産される模様とその説明などです。
タテ糸の整形、機巻きの写真
この機巻きの工程でミリ単位のタテ絣が肉眼でみえる。柄の細かさによって、それぞれ80,100,120,160,180,200亀甲と数える。亀甲がヨコはばにいくつはいるか(個数)で決められている。数字が大きいほど細かくなります。(白色が絣です。)
絣くくりをする。だんだん濃い色にしていく。2010.10 絣くくり(くくった木綿糸)
通常2回巻き。(絣くくり) 格子の部分は 何回かまいてくくりをする。

経糸の絣の様子。 

白い部分が柄になります。

手紬糸を80本くらい束にしたものを木綿の糸で絣くくりします。

これが絣くくりしたものです。

一日2000カ所、総柄、飛、ベタと絣くくりによてなされるが、数えきれないほど縛る時がある。
染色すると左のように絣くくりした部分だけが残り柄となります。この写真は緯(よこ)の絣です
<絣くくり綛>写真 糸車で左上写真の様に綛にします。
綛にした絣糸を管に巻きます。 このように管に巻いたらヨコの絣糸は終です。
昭和時代の絣くくり 昭和時代は外で墨付けを行なっていた。
絣 制作 下拵え 同左
絣 制作 下拵え 同左
絣括りした手紬糸 同左

 

<竹>

竹(たけ)、絣括り墨付けに使う商売道具(竹べら)。
写真左の竹べら。仕事を始めた時、父から授かった。まだ腕が未熟であるが、この竹べらは写真では分かりにくいが、使い込んで味のある上品な竹の艶色に変色している。写真右は、自分で、竹を鉈(なた)、のこぎりで、竹一本たおし、丸みの無い部分だけ奇麗に抽出した。以下、写真左の竹べらを使います。絣くくりはこうして竹べらを使用してきた。
竹べら裏表関係なく、手に持ち、紙を用意しました。
紙に真っ直ぐ落とします。(竹べらに墨がついています。)
墨の跡が残ります。仕事で道具を見ればわかる、といいます。仕事初めのころでしたら、左のような跡が残ります。右が現在使っている竹べらです。何度かハンコのように付けました。 
見えにくいですが、写真中心のスラッシュが、自分の作った竹べらで墨の量も薄く付けられ、細かい柄の墨付けに適しています。現在、墨はお子様向きの洗濯で落ちる墨が販売されています。ですが使用した墨は大人用習字墨汁です。
両端の図案に番号をふり、繰り返す。 これは80亀甲。よこ幅にした時に亀甲が80個並ぶ。
確認しながら作業する。 くくる。
2011.11.19.
織り上がりになるまで結果がわかりにくいというのもあるが、大体において絣の出来は絣のほどきの作業でわかるようになる。そうしたら括り手としてプロの領域だ。

 

 

必要な絣の糸長さだけ延べる タテ、ヨコ延べる
絣くくりしたもの 木綿糸をほどいたもの(絣)
木綿糸はかなりほどくとだんだん絣がみえてくる。

左の写真のように木綿糸がほどける。

絣くくりの縛った木綿糸の長いほうをひっぱると

ほどけます。結構ほどくときに力がいり、

指を指ゴムで保護してやらないと、

大量なくくった部分のほどきが終わる頃、

水ぶくれになります。

たまに、指ゴムをつけ忘れてしまうこともありますが

指が痛いので気がつきます。

(写真は緯絣の糸のほどきの作業前と後)

絣の経糸の全体像。中心線の白色のラインは、後の工程の柄合わせに必要になってくる。
カスラーという枠をねかせて、ほどく。 糊でがちがちになっっている。それをほどいていく。

絣を枠(カスラー)から外し、あやを壊さないようにして、柄合わせに入っていく。

 

経絣の片隅に今、何番目の糸をくくっているか、紙を入れておくと分かりやすい。 作業は周りを暗くして、電気で照らす。作業するところだけに、照明をあてる。
図案と墨さし 絣くくり
白(正確には水色)のうえに、薄緑をかける。

この時点で絣の色は、白と薄緑色の二色。

白は残したい色

薄緑も二色目で残したい色

三色目にオレンジ色(橙色)をもってくる。

これで白、薄緑、オレンジの三色になる。

残したい色を決める。だいたいにおいて、

絣の色は三色くらいだと思う。多い場合もあるが、

あまり派手にしないあたりが結城紬らしいといえばらしい。

絣も10くらいの数で紙などをさしておくと、

図案と照らし合わせるときに数え間違えを少し防げる。

このように図案をあてると、分かりやすくなる。

図案でのくくり間違えは少ない。確認の作業は2、3回行い、

ほとんどその作業で間違えは防げる。

この色に→ 濃い色を染色する。

 

絣くくりした部分をほどく。そうすると柄がくっきり浮かび上がる。

 

ユリ(百合)の飛 中心線をひく。その後、一本一本にする。

 

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160亀甲 タテの構成(ヨコ糸なしの状態)

160亀甲(飛)

160亀甲は、絣括りするほうも、購入するほうも、気違い沙汰にしかみえない。

とにかく、正気の沙汰ではない世界である。

絣くくり三色仕上げレポート2013 画像付き
絣くくり 三色仕上げ 経絣  

 

 

 

 

<北村陵後継絣作品>

キの十字絣
蚊絣
菱中貫十字絣
中貫十字絣
オリジナルでも販売しています。

平成17年度 
第30回 全国伝統的工芸品コンクール

日本経済新聞社社長賞

北村陵、(伝統工芸士)北村道子

作品名<縞に華十>

平成17年度 日本民藝館展
奨励賞

北村陵

作品名結城紬 蚊絣

初代 茨城県側の絣括り代表者 北村 勘一氏

絣くくり説明

絣経レポート

民藝活動としての絣括り及び結城紬2012レポートはこちら

絣くくり及びはん亀甲による図案の改良最適化(外部レポート)

絣くくり三色仕上げレポート2013.3.

絣くくり2013.現況

 

絣括りなど 本場結城紬の工程及び作業動画2013はこちら

本場結城紬動画集2013

こちらでは絣括り以外などの情報もえられます。

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