<自販することはいけない というルール>

絣括りは、問屋からの注文により、できあがっていくらもらえる。というルールがあった。インターネットで問屋を通さずに販売することは許されない。インターネットで販売するものには、卸商から全員一致でそのものに注文をいっさい出すな。というルールがあったと思われる。北村織物は、文字通り、できあがっていくらという報酬を断ち切られた。注文ゼロがいかにしんどいか、この経験を味わい、長期化したから、技術を高め、製品に力をそそぐことを意識した。売れるかどうかわからないという環境を知っている。こんな経験は誰だってしたくない。リーマンショック前にこの経験をふまされた。リーマンショックで仕事がなくなったというのは嘘である。この経験をまだふんでいない職人が多いが、仕事ゼロの経験をふんでいるものとふんでいないものでは、世界観が全然違う。
どうすれば売れるようになるか を考えない職人は幸せである。しかし、収入は考える職人の二分の一より少ない。
自販売することは、成功しない という判断を多くの職人がしたが、私の父は違った。正直にまじめにものをつくれば、必ず売れる。という判断で生産者初代の自販する生産者となった。上記のような過酷な経験もついてくるが。成功を夢見ない職人には成功はおとずれない。